経皮的椎体形成術(BKP)

このページでは、背骨を固めて安定させる経皮的椎体形成術について、手術の概要や特徴を紹介します。

医療用セメントを使う経皮的椎体形成術(BKP)という手術の概要

日本語の経皮的椎体形成術という文字面を見ても、どんな術式なのかイメージしづらいかもしれません。英語表記ではBaloon Kypoplastyで、BKPはこの略となります。このバルーンの付いた器具を使うのがこの術式の大きな特徴で、脊椎の骨折で骨が潰れてしまった場合、それを修復するために行う手術です。骨粗鬆症になると脊椎も骨折しやすくなり、特に高齢の女性はこの傾向があるとされています。

手術方法を簡単に説明すると以下のようになります。

  • 背中から骨折箇所に針を入れて、そこに風船付きの器具を挿入します。
  • 風船を膨らませることで潰れた骨を持ち上げて、正常な形に近づけます。
  • 風船で膨らませた空間に医療用セメントを充填して、骨を固めます。
  • 手術の所要時間は30分程度で、切開も5mm程度で済みます。

このように、手術としては比較的短時間で終わり、数時間後には離床もできますし、長期間安静にする必要もありません。

手術前に知っておきたいこと

手術時間

手術時間は20~30分程度、長くかかる場合でも1時間ほどです。切開するのは5mm程度で済むため、身体への負担が少ない手術。医療用セメントですぐに骨のぐらつきを固められるうえ、出血もほとんどないことから、術後の回復も早いようです。

入院期間

経皮的椎体形成術(BKP)の入院期間はおよそ7日。傷口が小さく出血もほとんどないため早く退院できるようです。体質や症状、医療機関などによっても異なりますが、なかには日帰りで手術ができる場合も。通常なら数日かかる場合がほとんどですので、治療スケジュールには余裕をもっておいたほうがいいでしょう。

麻酔

局所麻酔で手術を行うか全身麻酔で手術を行うかは医療機関によって異なります。気になる場合は事前に医師と相談しておきましょう。

費用

3割負担で数万~30万円ほどが費用の目安です。実際の医療機関を例にあげると、愛知県の刈谷豊田総合病院では36万円(入院費込み、自己負担額3割)。

川崎市立川崎病院では5万4千円(一椎体の費用、自己負担額3割)。京都府の医仁会武田総合病院では28万円(日帰り手術、保険適用外)。医療機関によって差が大きいため、手術を受ける際は複数の医療機関の費用を確認しておくといいでしょう。

経皮的椎体形成術(BKP)のメリット・デメリット

経皮的椎体形成術(BKP)のメリットは、切開箇所が小さいために患者の身体的負担が少ないこと。手術の際には1椎間あたり2cm程の皮切が2箇所(2椎間の場合には4箇所)できる程度で、他の手術とは比較にならないほど小さい切開で済みます。

また、潰れた脊椎がすぐに固まることで痛みが早期に和らぐので、早ければ手術翌日には歩くことが可能となります。

ただし、経皮的椎体形成術(BKP)はどちらかといえば脊椎骨折の中でも軽傷の場合に採用される術式で、例えば一度の骨折箇所が2椎間を超える場合(3椎間以上に圧迫骨折がある場合)にはBKPは適用外となってしまう(保険が通らない)ことがあります。

また、経皮的椎体形成術(BKP)を2~3ヶ月行っても改善されない場合、前方固定術などの他の治療法で効果が得られることもあります。従って、症状によって適切な治療を選択できる専門病院に相談するのがおすすめです。

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