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脊椎固定術のリスク、後遺症・合併症について

 脊椎固定術の合併症

しっかりとした技術と十分な経験を持った医療機関・医師のもとで施術をうければ、脊椎固定術による合併症のリスクはそれほど高くはありません。

ですが、ゼロではないのも事実です。

脊椎固定術で起こりうる合併症としては、切開部からの感染、深部静脈血栓症、神経損傷、硬膜損傷、肝機能・腎機能障害、血栓症などがあげられます。

また、患部へ移植する骨を採取した部分に血腫、痛み、感染などの合併症の可能性があるほか、前方アプローチの脊椎固定術の場合には、血管や臓器の損傷、スクリューの折損の可能性も。後方アプローチの場合にも、脊髄や神経根の損傷をはじめ、脊髄を覆う膜に孔があいて脊髄液が漏れてしまう髄液瘻脊などの合併症リスクがあります。高齢者特有の合併症もあります。「術後せん妄」といって、いきなり前兆もなく暴れだす、入院中なのに退院したと錯覚する、見えないものが見えると言うといった、せん妄状態が起こる症状です。一過性のものなので、たっぷり睡眠をとって休めば翌朝には回復しますので、問題ありません。

いずれも必ず起きるものでもありませんし、必ず起きないものでもありません。病院ではこうした合併症が起きた場合に備えてから手術に入るので、必要以上に身構えることはないでしょう。

こうした合併症が起こることを理解し、病院側が万全の体制であることを確認したうえで治療に挑むようにしてください。 

脊椎固定術の後遺症

脊椎固定術に限らず、手術に臨むにあたってもっとも心配なのが「後遺症」ではないでしょうか。

「後遺症が不安で手術に踏み切れない」という方も、決して少なくないはずです。腰椎という、神経の大動脈部分にメスを入れるわけですから、万一のことがあればと考えるとどうしても後遺症の恐怖が頭から離れないのも仕方がありません。

では、脊椎固定術における後遺症にはどのようなものがあるのでしょう。代表的なものとしてはしれ・麻痺があげられます。なかには筋力が低下したり、症状がさらに悪化したりしてしまうというケースも。

とくに注意したいのが、安静時に症状があわれる状態の腰部脊柱管狭窄症です。この場合、脊椎固定術で手術して神経の圧迫原因を除去しても、しびれ・麻痺の残る可能性があることが知られています。

これに対し、立ちっぱなしのときや歩行したときなど、特定の条件のときに下肢の痛みやしびれ、張りなどの症状があらわれる腰部脊柱管狭窄症の場合は、ほとんど後遺症のリスクはありません。

また、腰椎固定術では金具で脊髄を固定して動かせなくするため、その上下に負担がかかって疲労がたまり、腰痛を引き起こすことがあります。

脊椎固定術のリスク、後遺症・合併症について

脊椎の一部分が変形・骨折し、神経が圧迫されるとしびれや痛みが生じるようになります。そこで神経の圧迫を和らげるために行われるのが、脊椎固定術です。この方法は患者自身の骨や金属を使って脊椎を固定し、脊椎の変形を改善する方法となります。しかしこの方法は様々なリスクも伴います。

深部静脈血栓、肺塞栓症の症状

脊椎固定術をはじめ、手術による合併症として心配されるのが「深部静脈血栓」です。通常脚の静脈血は主にふくらはぎの筋肉によって下から上へと運ばれます。しかし長時間同じ姿勢でいると、脚の静脈の流れが悪くなり深部静脈血栓が生じます。そして術後深部静脈血栓ができやすいのには、2つの理由があります。

まず挙げられるのが、「弛緩剤」です。弛緩剤は手術中、筋肉の緊張を和らげるために使います。すると脚の筋肉による圧迫が和らぎ、静脈は広がりやすくなります。さらに術後しばらくの間は、ベッドで安静にしています。脚を動かしていないと、ふくらはぎの筋肉はあまり動かなくなるため、血流も遅くなります。すると血が固まり、深部静脈血栓ができやすくなるのです。そして深部静脈血栓ができるとその部分の血流が悪くなるため、脚の腫れやしびれが生じます。

その後、久しぶりにベッドから起き上がろうとすると血流が急に良くなり、深部静脈血栓が肺動脈まで運ばれ、肺塞栓症につながります。肺塞栓症は肺動脈が詰まっている状態なので、肺は酸素不足の状態です。なんとか酸素を取り入れようとするため、息苦しさや呼吸困難に陥ります。さらに急に肺動脈が詰まることで血管内の圧力が上昇し、痛みが生じます。そして心臓から送られる血液の量が減ることで、失神・最悪の場合は突然死に至ることもあります。

肺塞栓症は術後死亡につながる要因の1つです。そのため弾性ストッキング等で事前に予防する必要があります。

固定用金属の折損を引き起こした場合の症状

脊椎固定術は、変形した椎骨や椎間板の一部を切除、患者自身の骨を加工して作られた人工物を切除した部分に挿入し、金属で固定する方法となります。しかし脊椎固定術は、ただ金属を入れて終わりというわけではありません。移植した骨が完全に元々あった脊椎や椎間板とくっつくことではじめて、大きな力にも耐えることができるようになります。けれども移植した骨が完全にくっつく前に無理な姿勢をとると、固定用金属が折れたり、ずれたりすることがあります。

固定用金属が折れたりずれたりすると、神経が圧迫され、しびれや痛みが症状として現れます。また脊椎の他の部分にも負荷がかかり、圧迫骨折等が生じることもあります。

ただし、しびれや痛みそのものは脊椎固定術を行ってしばらくの間はよく見られる症状となります。というのも、脊椎を固定したからといってすぐに傷ついた神経が回復するわけではないからです。特に手術前強い痛みやしびれが見られていた場合は回復まで時間がかかるため、しばらくの間様子を見ます。もし安静にしていれば症状が見られない場合は、安心してもいいでしょう。けれども痛みやしびれが続く場合は、折損した固定用金属を取り除く必要性も出てくるため、医師に相談するようにしましょう。

固定用金属の折損は、金属に強い負荷がかかることによって起こります。急な方向転換、過度な曲げ伸ばし、力仕事は腰に負荷がかかりやすいため、完全に安定するまでは避けるようにしましょう。

人工材料に対するアレルギー反応が起きた場合の症状

脊椎固定術では患者自身の骨を加工して作られた人工物と金属を体内に入れます。この時、身体にうまく合わないとアレルギー反応が生じることがあります。

アレルギー反応とは、体内に入れた金属や人工物の成分を免疫が「異物」と認識、攻撃するために起こる症状を指します。免疫が異物を攻撃すると、その部分に炎症が起こります。炎症が起きるとその部分は赤くなり、湿疹や腫れが見られるようになります。さらに周辺の神経や筋肉も刺激を受け、かゆみや痛みも生じます。

なお、これらの症状は背中だけに現れるとは限りません。体内に入れた金属や人工物の成分が血流に乗って全身に回っている場合もあるからです。この場合ですと全身に症状が見られるようになります。

金属アレルギーの場合、脊椎固定術を行うとアレルギー反応が起きるリスクが高いです。そのため手術前にパッチテスト等を行い、事前にアレルギーがないか確認します。しかし皮膚に接触しただけでは問題がない場合でも、アレルギー反応が起きることがあります。脊椎固定術で金属や人工物を体内に入れた時、その成分が血中に溶け込みます。すると血中に溶け込んだ成分に免疫が過剰反応し、アレルギー症状を引き起こすのです。

術後アレルギー反応が見られる場合は、アレルギーの原因となる物質を取り除かなければなりません。ですから術後、アレルギー反応による症状が出ていないか確認する必要があります。

細菌感染(化膿)が起きた場合の症状

脊椎固定術を行うためには、身体の一部を切開する必要があります。変形した椎骨や椎間板の一部を切除し、人工物や金属を入れるからです。しかし術後傷口が細菌感染すると、化膿が生じます。

傷口が細菌に感染すると、細菌を倒すために白血球が傷口に集まります。身体は白血球を傷口に集めるために血管を広げるため、赤く、腫れるようになります。また白血球が細菌を攻撃する過程で痛みを生じさせる物質が放出され、痛みが出ます。さらに炎症が悪化し、化膿が起きると傷口から臭い・粘り気のある黄色い膿が染み出してきます。膿は死んだ細菌や白血球を体外に排出するために出されるものです。膿が見られる場合は炎症が悪化している状態なので、治りも遅いです。

化膿は外科的手術で起こりやすい合併症です。医師は少しでもそのリスクを減らすために、十分に洗浄してから傷口を塞ぎます。さらに術後しばらくの間、抗生剤を投与し、細菌感染を防ぎます。このように病院ではできるだけ細菌感染を防ごうとしますが、それでも免疫力が低い方の場合、感染してしまうことがあります。もし感染が疑われる場合は抗生剤の投与や洗浄が行われますが、ひどい場合は金属を取り除かなければいけません。

細菌感染による化膿が見られると入院期間も延びてしまうので、術前から清潔な状態を保つようにします。また虫歯等、既に体内に菌がいる状態だと化膿が起きやすいので、事前に虫歯治療なども行っておきましょう。

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